最近新潟づいていて興味があったところ、
T先生が貸してくれるというので借りて読みました。
田中角栄の全総によってリトル東京を目指し、
素晴らしい文化を捨ててきた。
その結果「新潟には特徴がない」と市民が自嘲するようになってしまった。
そんな新潟市の市長に民間から当選された篠田氏の
行政経営について書かれています。
(下記は部分的に抜き出しています)
広域合併を実現した新・新潟市は、これまでも自らの
アイデンティティーを早急に作り上げる必要性に迫られていました。
よその方から「新潟ってどんなまちですか」と聞かれたら
これまでは「『食と花の政令市』であり、開港五港にも選ばれた『日本海側のみなとまち』です」
と答えるようにしてきました。
しかし食も花も全国に競合が多く、
ましてや国際的に通用するキャッチコピーとしては適していない。
大勢の方からお話を聞き、意見交換する中で、私は一つの結論に達しました。
それは「新潟市は、世界でもまれな水と土に恵まれた日本の中でも、最も大量、そして多様な水と土によって作り出された『水と土の文化王国』である」との到達点です。
文化を美術・工芸や様式美など狭い分野でとらえると、新潟は金沢の加賀百万石文化にとてもかなわない気持ちになってしまいますが、もっと広く生活や食べ物、祭り、地域の踊り・芸能に広げた「暮らし文化」で見直すと、新潟はまさに「水と土の暮らし文化王国」であることが分かります。
この視点は面白い!と思いました。
成果物を名産としてウリにするのが普通ですが、
あえてそれを作り上げる土台の部分に価値を見出している。
これが「大地の芸術祭」(http://www.echigo-tsumari.jp/index.html)
という豊かな自然を舞台にした芸術祭につながったとのこと。
「人間は自然に包含される」というコンセプトの下、
広い妻有の里山や棚田を眺めながら、
アート作品群を汗だくで訪ね歩く芸術祭はとてつもなくくたびれますが、
とてつもなく面白いものでした。
直島と似ているなと思ったら、
こちらもベネッセの福武さんが関わっているとのこと。
交流人口を増やすという意味における
地域活性のツールとして芸術は素晴らしいですね!
あと、以下は「新潟のまちづくりを考える連続フォーラム」の
講演内容をまとめた最終章からの引用。
▽安藤忠雄氏
「新潟と東京と経済的に競争しても仕方がないわけです。
知恵で競争しなければ仕方がない。頭を回転させなければ。
心の豊かさと経済的な豊かさとは別ですから、
新潟は心の豊かさで、東京は経済的な豊かさでいいのではないでしょうか。」
「新潟にはっ可能性がある。何かきっかけがあるものには挑戦していく勇気を
いつまで持ち続けるかが、地方の発展の力になっていくと思います。」
これは人の人生も同じですね。
今の自分は刺さります。
▽福原義春氏
「もともと文化とは人間が古来より持っていた"よりよく生きよう"という思いの産物であり、
より良い生き方を求める人間のクリエイティブな行為の産物である」
「地域の文化に厚みが出ると、そこに住む人たちのアイデンティティーが強くなります。
ここにこれからも住み続けたいというようなアイデンティティーが働いてくると、
それが誇りになり、地域の連帯感を強めます。その地域の連帯感が求心力につながってくるわけです。」
この文化論は示唆に富んでるなと。
ヨーロッパはEUという国家を超越する概念の出現により
国家ではなく地方の文化を生かす方向にどんどん進んでるようですが、
日本の地域活性も方向転換をしていかないとね。
今の経済システムをそのまま導入して競争社会に持ち込んでも
地方のくくりの中でまた勝敗が分かれるだけやから。
考えさせられます。
2008年2月21日木曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿